先日、ある学生から、「カメラマンになりたいのですが、何が必要ですか」という単純な質問を受けた。漠っとした質問な為、どういう回答を期待していたのかは最初は理解できなかった。後で分かったことは、彼は最低限どんな機材を揃えたらいいのか、それはどの程度の金額が必要なのかという少し「?」な回答を期待していた様。私も単純に回答した。「美しいものと、そうで無いものとを見分ける能力」と。
色んな現場で、フォトグラファー、ビデオグラファー、モデル、ヘアメイク、スタイリスト、アートディレクター等のクリエイター達と出会う。次回も一緒に仕事をしたいなと思う人、上手いなと感じる人は、年齢、経験、クレジットではない。やはり、「美しいもの、そうで無いものとを見分ける能力」のある人。そこに尽きるなと最近、つくづく感じる。
以前のブログ、スタジオHP、当HPでもアナウンスしたが、4月から毎週水曜日の夜にポートレート写真塾を開講する。講義や授業ではなく、ゼミ形式で行われる。つまり主体者は塾生自身であり、講師ではない。プロ、アマ問わず、同時に行う。その理由はHPの写真塾のメッセージに記した。
感性がいいか、悪いかは自分では気づかないし、自己評価することではない。また、ゼロワンの世界でもない。人はほんの少しの助言を受けるだけでも、自分の感性をカタチにすることは可能。そして、それを安定して行う技術を身にしみ込ませれば、気がつけば「自分はフォトグラファー」と名乗れるレベルになっている。
その為に必要なことは「探究心」。一方的なハウツー修得型のレッスンだと、そのバランスが分からないのと、応用が効かない。また、不要な事項まで暗記する必要があり、修行時間がかかり過ぎてしまうこともある。自分の作品について、良くも悪くも課題に気がつき、それを実験して解決して行くと、納得がいく。その反復により、自然と自分のスタイルとなっていく。
単純に、(1)今よりもワンランク上の写真を撮れる様になりたい方、(2)デジタル一眼レフライフを楽しみたい方は、デジタル一眼レフのカメラ持参でお越し下さい(機種不問)。お会いできるのを楽しみにしております。