先日、美容学校の卒業式前に生徒達の作品撮りを行った。
学生達自身がコンセプトワーク、モデル手配、服装、ヘア、メイク、ポーズ、表情等迄の一連のワークフローを行う。
まず、私は学校へ機材を運び、設営から始める。バックドロップは数色を持って行き、学生達から作品のテーマ、コンセプト、イメージ、雰囲気を聞き、作品の作者である生徒達自身にセレクトしてもらう。次はライティング。幾つかのライティングを提案し、撮影して、直ぐに無線LANにてデータを飛ばし、パソコンで学生達が確認する。私はその反応を見て、学生達の好きそうなライティングや構図で撮影を進めていく。
表情やポーズも提案はするが、パソコンの回りでのリアルタイムで画像を確認する学生達の反応を見ながら撮影を進めていく。「かわいい」「かっこいい」という声が聞こえて来ると、彼らの感性に微妙にアジャストしていき、少しずつ共振、共鳴し、一致してくる。
あくまでも学生の作品で私は彼らの想い、意をカタチにしていくというスタンス。自分の作品を制作するのとは違ったスタンス。
撮影後はRAW現像、レタッチ、テキスト入れ等と画像制作、そしてプリントにて風合いの最終チェック。
今回の学生達はとても反応があり、バックドロップの種類、ライティング、ポーズや表情、そして撮影後の文字のイメージの指定まできちっと自分達の意を伝えてくれた。私が驚くのは各グループは4〜5名なのに、意見調整をするということ。各自、感性や意見が異なるなか、コンセンサスをとり、撮影者の私に伝えるのは大変だと思う。
下記は2つのグループの作品
1)テーマ:Neo 60’s
2)テーマ:Once upon a time
学生達の感性を感じ、イメージをカタチにしていく、そしてそれを人に伝えるというワークフローを楽しく実践できた。皆さん、有り難うございました。
そして、彼らは3月14日に無事、卒業をし、美容師として社会に巣立っていった。これからの活躍をお祈りいたします。