自分で自分を撮る趣味は私には無い。
撮影者はスタッフであり、キャストでは無い。しかし、必要に迫られたとき、撮影者がいないとき、反対にモデルがいないときにイメージをカタチにしたい場合にセルフポートレートを撮った事がある。
上は1984年秋、ミネアポリス郊外の友人宅前で。10秒タイマーで撮影していたが、距離があったので、タイマー音が聞こえず、ポーズや表情のタイミングが掴みにくかった。構図の中に庭の芝生の水まきの為のスプリンクラーからの水が空中に舞っている瞬間を入れたかったので、スプリンクラーが360度回って構図内の位置に来る時間を計り、計算してタイマーをスタートさせた。何気なく座った写真を撮りたかったので、何度もNGで走っている心臓を落ち着かせるのに苦労したと記憶する。当時はフィルムカメラだったので、直ぐにディスプレイで確認出来なかった。
上の写真は、1988年冬、江ノ島付近にて。この頃は暗室で現像し、プリントしていたので、紙に像が現れるのが感動の瞬間だった。
上の写真は2006年、自社スタジオ内で。レンズは70-200mmで絞りは開放で撮影しているので、ピントがシビア。最初にマネキン人形を置きピントを合わせて、その位置に立った。この写真はデジタルなので、マネキンのみが写っていたデータが残っていたので思い出した。10秒タイマーを使用していたが、毎回、セットして距離が近いのに10秒待つのがじれったくて、途中から無線の2秒タイマーを使用した。2秒だと慌ただしい。
上の写真は2007年、ブエノスアイレスにて。滞在したホテルのパティオの正面に大きな鏡があり、それを利用して撮影してみた。
セフルポートレートというとコッパズカシイが、考えてみると、画家は何度も何度もセフルポートレートを描いてきたと思う。
次にセルフポートレートを撮るのはいつだろう。