狆のふくちゃん、再び登場。
うちのスタジオの看板犬、「ふくちゃん」こと福助君。
何度も何度もスタジオで依頼されたお客様のペット撮影は行っている。が、ふくちゃんはいい画を撮らせてくれない。過去、私が撮影を試みた中で一番、撮影するのが難しい犬。
かわいい顔をしている時に撮ろうとするとその瞬間に横を向く。スタジオで本格的に撮ろうとすると、機材ばかりが気になって、直ぐにライトスタンドや三脚の方へ。男の子なので、機材に好奇心ワクワク。そして、撮影しようとすると、カメラに向かって走って来る。ピントを合わせることのできる距離をきって近づいて来るのでボケボケでシャッターが切れない。
彼は自分がフォトスタジオの子供であることを自覚しているのではと思う。どうもモデルは嫌いらしく、スタッフになりたいらしい。撮られる側よりも撮る側に興味がある様子。
『はい、皆、こっちを向いて、』
『ライティングも調整しよう!』
「ふくちゃん、適正露出の設定の仕方を教えてあげよう。」
「ふくちゃんを撮ってあげたいので、降りてよ。」『いや、僕はスタッフなのでこっち側がいい。』
「今日はお疲れさまでした」『本当、疲れちゃったよ』
まずはアシスタントとして修行を積んで欲しい。いつになれば独り立ちできるのだろうか。