本日、美容専門学校の入学式に出席してきた。
会場であるホテルのロビーに木枠フレームにカンバス地にプリントされた大きな作品がイーゼルに7点展示されていた。明るい風合いの作品なので場の空気が軽やかになっていた。
今年の作品タイトルは「リトス」といいギリシャ語で「石」という意味らしい。古代ギリシャのアテナイ・アクロポリスの丘にそびえ立つ、大理石で築かれたパルテノン神殿を舞台にした『神秘的な力を秘めた女神達』をテーマとして撮影した。
美容師である先生方の作品であり、私のスキームは世界観や設定を伺ってその想いをカタチにしていく作業。そして、撮影後にプリントできるデータを作成して、プリントと額装のアウトプット迄。自分が作品主では無いのでコンセプトワークは行っていないので、ちょうど私の「創造性ワークレベルの分類」からするとアーティストとオペレーターに間にあるクリエイター的業務。そのスタンスは「コンセプトを伝えてもらえば写真に具現化します」的なスキーム。
今回は同時に動画撮影も行った。そちらの方はまたいつか機会があればおいおい。
今回は7作品を作品主である美容師の方に個別のイメージを伺い、全体の統一テーマをベースとして多少のバリエーションを持たせて撮影してみた。
実は今回の7作品は一列にしてひとつの作品に仕上げるという構想があり、撮影段階からアウトプットイメージを意識したポジショニング、ポージング、ライティングを行って撮影した。
撮影後にセレクトした7作品を並べ、それを画像処理を施し、シームレスにするのにエネルギーを費やした。色合いは当然の事ならが、柱を2つの作品にまたがせたり、スモークレベルを調整したりと。
個別の作品でもA1以上のサイズで、それを7つの額装にして、壁に並べると圧巻。普段は学校の大きな壁面に展示されている。
ここに掲載した写真では分からないが、プリントした額装の上下左右の枠の部分も厚めの木枠を使用しているので、その部分のデザインに工夫を凝らした。本物の石のテキスチャーを重ね合わせ、且つ、実際に横から見ている様に柱を距離やスモーク量に合わせて不透明度を変えて透かして表現してみた。殆ど気付かれる事なく、誰にも評価される事は無いだろうが。
撮影やアウトプットを行ったといえ、こうして入学式の日に別の場所で見ると新鮮に感じた。
また、新入生達が最初に眼にするへアメイク作品の制作に携わる事ができて光栄だと感じた。