卒業記念写真

新年度である4月になると3月の卒業の記念写真を撮影したのが、遠い昔の様に思える。アルバムを仕上げ、納品のタイミングもあるので、ブログでの紹介がこの時期になってしまったが。

今年も多くの方に卒業記念写真の撮影に来て頂いた。(実際には撮影のタイミングを外したが、やはり卒業は節目であり、是非、記念写真を残しておきたいというお客様の予約がまだ少数ではあるが5月頃まで続く。)

昨年の卒業シーズンは東日本大震災の影響で多くの学校で式自体が中止になり、それでも記念写真だけでも残しておきたいというお客様がお越しになられた事を思い出す。今年は式の当日に卒業証書をお持ちになり、撮影する事が殆どだった。

ほんの一部だが写真をアップしてみる。

スタジオ近くの大学院を卒業された方でアカデミックドレス着用。角帽とガウン着用のお客様はここ数年撮影をしていなかったのでとても新鮮だった。中世イギリスのオックスフォードやケンブリッジ大学で最初にアカデミックドレスが着用されその後にアメリカの大学や高校でも卒業式には使用されている。角帽の4つの角は学問を表し、「神学」「哲学」「法学」「医学」だそう。

撮影前にアカデミックドレス着用である事を伺っていたので、タッセルの方向が気になっていた。房飾りはどちらかにするしきたりがあったはずだと私の記憶の奥底にあった。もう30年以上前だがアメリカのハイスクールの卒業式でドレスを着用した記憶がある。その時に先生から卒業証書を一人ずつもらい、房を左から右に移してもらった記憶がなぜか蘇った。そして、その後、” We made it ! “と叫んで帽子を宙に投げた事も。大学の卒業式にどんな格好で参加したのか、本当に大学の卒業式に出席したかという記憶すら飛んでいるというのに。そして、そのタッセルのしきたりについて私の記憶が正しいのかを事前にwebで調べて確認した。

スタジオでの撮影は卒業式の後であり、タッセルを右にして卒業証書を持ったり、ご両親と一緒に撮影したりした。最後にお父様が「角帽を投げてみよう」と提案された。これはヤバい。えらい事をリクエストされるな。そんなの撮れるのか、タイミングが合うのか、何回もトライしなければならない事を覚悟して撮影に臨んだ。すると3回トライして、3回ともいいタイミングで撮影する事ができた。やはりコツはスポーツ撮影同様に少し早めのシャッターだった。

AIさん、先日は式後の撮影、お疲れさまでした。まだまだこれから勉学の日々も続くと思いますが、お体にご慈愛されながら、頑張って下さい。また、いいニュースをお聞かせ頂ける事を楽しみにしています。

卒業式では女学生の袴姿は多いが、それでもやはり目立つ。こちらも比較的近くの大学から卒業式の後にスタジオにお越しになられた。今回、ご紹介するのは大学4年間を東京で過ごし、故郷の愛知県の企業に就職内定されているお嬢様。

過去には大学生協経由で学校に特設会場を設け、卒業袴の撮影を行った事もある。一人当たり3分程度で撮影しなければ、式に間に合わないので時間ばかりが気になっていた撮影していた。ここ数年はスタジオで各々のお客様の個性によってバリエーションのある撮影をするスタイルに変えて来た。最初はオーソドックスな白ホリゾントで卒業証書を持ったり、立って撮ったりと。また窓際で朝日を浴びたイメージの写真を撮ったりと。

女学生が卒業袴姿を着用していたのは明治から大正にかけてに時期が最初であったので、私のお気に入りはクラシックな雰囲気の写真。明るいレンズを開放にしてボケ味良く、タングステンの環境光を入れて少しオレンジ色にして撮影してみた。彼女が着用している着物の色、メイクの色、髪の色に良く合う雰囲気だと思う。

彼女はこの後、謝恩会と翌朝まで続くという二次会に備えて、仮眠を取ると言ってスタジオを後にされた。

CNさん、4月に入り既に入社式も終わり、企業研修に追われている時期だと思います。大学で学ばれた事を社会で実践していって下さい。また、いつか上京され撮影する機会がある事を楽しみにしております。

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