8月19日のエントリー「へアメイク作品の撮影」の続編として、今回は動画を制作を行ってみた。
へアメイクの作品撮りを行う為の留意点、ワークフローについて纏めてみた。
もっとも最初、そして最後まで自問自答し続ける事は、「何を表現したいのか」という事。
美容師はフォトグラファー同様、一番最初に行う事は「ターゲットイメージ」の設定。目標がなければ走っていけない。例えば、ボブの髪型にしたい場合、左右の髪をカットし続けた結果、少しずつショートになっていき、最後に「ボブになっちゃった」はあり得ない。
8月19日のエントリーにも記載したが、通常、作品撮りを行う場合は主(ぬし)が誰かを明確に認識しておく事が大事であり、その主が表現したい様に、他のスタッフを動かすべき。へアメイクの作品であれば、モデルとフォトグラファーに自分の世界観を伝え、イメージの共有化を図らなければならない。(逆に言えば、フォトグラファー、スタイリスト、へアメイク、モデル等が寄り合っての作品撮りはややもすると妥協の産物になってしまう恐れがある。)
出来上がった映像を紹介。美容学校の学生の方々が、コンセプトワークを行いながら、準備をして、モデルとフォトグラファーに自分の想いを伝え、作品制作に取組んでいる姿勢を描いてみた。
Hair & Make up Art work from hiroyuki soda on Vimeo.
私自身がスチールの撮影を担当していたので、順番待ちをしていた時に動画撮影をした限定された素材を編集したので、ほんの一部の方の作品のみの紹介だが、エッセンスは共通していると思う。
社会に出て美容師になると、新人のうちは厳しい修行が続き、日々の雑務に追われ、なかなか作品撮りを行う機会も無いかもしれない。また、時間が出来ても、疲れてクリエイティブな発想になれないかもしれない。学生の間に作品撮りの考え方を実習として行えるのはとてもいい経験だと思う。この様な機会、そしてカリキュラムを提供されている学校の考え方は素晴らしいと思う。
でも、こうして見てみると、フォトグラファーも美容師同様に「表現する機会」があり、恵まれた環境にあるなとつくづく思う。