男性ポートレート

先日、シニアの方の撮影を行いました。大手企業の役員をなされている方で、自分が現役で元気なうちに、男として渋くかっこいい姿を残しておきたいという理由でした。
よく、シニアのポートレートというと遺影写真を連想する方が多いです。また、一方、会社役員の写真というとエグゼクティブポートレートとしてブランディングやプロモーション目的の写真を想像してしまいます。今回は、撮影前にしっかりとテーブルでコンセプトを話し合い、そのいずれでもなく、全くプライベートで、家族や秘書に自慢出来る様な、かっこいい写真を撮って欲しいというオーダーでした。以前の10月29日に「シニアフォト」というタイトルでブログを書きましたが、それにコンセプトは近く、自分の活き活きとした姿を写真に残したいというものです。

まずはオーソドックスなシンプルなライティングから。

そして、顔に陰影を入れ、どっしりとした風格で撮影してみました。

顔に陰影に加え、背景にスポットライトを入れて、光の演出をしてみました。

フレネルスポットと呼ばれる特殊なライティング機材を使用し、今度は後ろに本人の影を表現してみました。

窓際で、明るく柔らかい光で、且つ、絞りもF1.2の開放で、眼以外がボケる様に撮影してみました。丁度、人の視線に近い雰囲気で。

衣装チェンジを行い、お洒落にポケットチーフまで変えて、ドレッシーな衣装で撮影しました。

こちらも視線に近い風合いで奥行感を演出しました。

通常、男性には珍しいですが、主旨に準じて、かっこ良く全身も撮影してみました。何とダンディなんだろう。

また、別の演出で鏡の前で、前ボケで撮影しました。先程の背後への影同様に、もう一人の自分を表現してみました。

そして、光を更に絞り、顔の一部のみにライトを当ててみました。

男性はホリが深く、皺にまで人生の歩みを感じます。素敵なポートレート撮影ができました。今回紹介したのは撮影データの一部ですが、各ライティング毎にテーマ設定して、被写体と撮影者のイメージを統一して撮影する事ができたので、表情と演出の違和感がなく、一気通貫でコンセプトの軸がぶれずに撮影する事ができました。

追伸:K様、仕上がりは如何だったでしょうか。ご家族や会社の方々の反応をお聞かせ頂ける機会があれば嬉しいです。また、お気軽にご来店下さい。

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