振袖の撮影についての投稿は過去から何度か記載していますが、殆どの場合は前撮りといわれる成人式の前に撮影する場合についてが多いです。振袖の撮影は10月頃から12月にかけてが一番多いです。
昨今は、成人式の前や後という時期は関係無く、年中、振袖の撮影があります。成人式後に撮影される主な場合は、海外留学等で帰国のタイミングに併せて、受験勉強の都合でのタイミング、撮影ピークを外して、また、髪の毛が伸びるタイミングで等々があります。
今回のお譲様は生まれも育ちもアメリカで、アメリカ人の父親と日本人の母親のハーフの方で、日本に帰国、いや来日した際にスタジオに来られました。
まずは、オーソドックスに型モノと言われる写真館スタイルで前、後ろ、座りの各々全身と上半身を撮影しました。(前からソフトボックスとアンブレラ、上からは髪の毛を引立たせる為のトップライトにてのライティング)
明るい表情でホテルのラウンジでの雰囲気で撮影してみました。(シフトレンズで1点ピントで、他は溶ける様なボカし表現)
光に包まれ、「希望」をテーマに撮影してみました。(全く逆光にして、光によってフォギーな風合表現)
アメリカでは座る事が無い畳での撮影を行いました。(ソフトボックス1灯を正面から)
「二十歳の想い」をテーマに撮影してみました。(少しの自然光の中、弱いストロボ光+明るいレンズの開放による柔らかい風合い表現)
アンティークな風合いにして「大正ロマン」的に昔の写真館テイストにしました。(タングステン定常光と弱いストロボ光をミックスさせ明るいレンズを開放でのセピアっぽい色合いの作り込み)
鏡超しに撮影し、鏡の中にピントをあてました。(鏡の中と被写体及び後ろの壁の各々にライトを当て全体が明るくなるライティングと前ボケを作っての撮影)
影を後ろにつけてシネマライクな風合いで撮影してみました。(映画撮影用のフレンネルスポット1灯ででの撮影)
動きのある若々しさ、明るさ、少女さをあえて表現してみました。(どこへ動いても撮影できる様に、スタジオ内の壁に反射させアンブレラでの撮影)
スタジオ脇の庭スペースで、スナップ的に撮影してみました。(自然光に補助的にストロボをしての撮影)
ピーク時を外しての振袖撮影の時期でもあり、バリエーション豊かに撮影する事ができました。
日本に住んでいてもなかなか着物を着る機会が無い中、二十歳の記念撮影の為に来日しての撮影は、ある意味、異文化体験であったと思います。支度(ヘアメイク、着付け)から撮影までの間、大変だったと思います。アメリカに帰っても大学寮で親元から離れて生活されているそうで、久々の家族、日本での親戚との再会等、楽しい期間だったと思います。私も撮影後にご家族の方々を交えて、色々とお話を伺う事が出来て楽しかったです。
(L.K様、また、日本に戻られた時、是非、ご家族記念写真を撮影しに来て下さい!お疲れさまでした。ありがとうございました。)