私はプロフィール撮影をする際にはまず、最初に次の事は詰めておきます。依頼者の要望や撮影写真のイメージ作りと、ターゲットイメージの共有の為です。
1)写真の使用用途
2)自分の表現したいイメージやキーワード
3)見て頂きたい方、引きが欲しい方の設定
まず、上記の
1)は掲載予定のHPやサイト、印刷物のトーン等
2)はどういう面を見せたいのか、魅せたいのか、表現したいのか等です。例えば「専門性」「知性」「誠実感」「気さく」「アクティブ」「優しさ」・・・等々のキーワードを設定し、それにあったレンズ選び、ストロボ選び、ポジショニング(立ち位置、ストロボ設営位置)、色温度、適性露出の設定、表情/ポージング等でイメージを作り込んで行きます。
3)対象をイメージする事で、その年代、性別、特性、セグメンテーションの方が好む画づくりを行います。
私は従来の写真館スタイルの撮影に疑問を持っている事がひとつあります。それは、被写体(お客様)の立ち位置、ストロボの設定、カメラ側の露出設定が一定で、写真館の論理や事情に合わせての撮影であり、被写体が誰であっても変えずに一緒の写真を提供する傾向にあるからです。平たく言うと、被写体の個性は無視です。子供写真館の写真が、画角やライティングは全く同じで、ただ、背景や衣装によってバリエーションを付けている金太郎飴写真である事と一緒です。
かと言って、記念写真と違って、プロフィール系撮影であっても、「ブランディング」とか、「ビジネスポートレート」、「コンサルティング行います」と訴求していても、個性を具体的に画作りをする際、何によって変化させているかが伝わって来ない場合もあります。体系的に求めるキーワードによって何を技術的に変化させていくのかの話はおいおいにします。それとは別にまず、私は、常に被写体の方がスタジオにいらっしゃっても、アウェー感を感じさせずに、ホーム感を持って頂ける環境を作り、自分の専門分野の事を考えて頂く様に心掛けています。ポーズは表情は作るものでは無く、状況を設定する事によって自発的に表現するのが一番自然体で迫力があります。
先日、公認会計士の方のプロフィール撮影を行いました。
プロフィールポートレートを撮影する際は、私の知らない世界のお話が出来るのが楽しみです。色んな職業があり、その専門性や業界について等、毎回、学ぶ事も多いです。今回は、国際統合報告評議会(IIRC)の取組みやご自身の経営や会計についての考え方についてのお話を少しではありますが、スタジオで撮影中の機材セッティング中等に伺う事ができました。企業の価値は短期間の利潤追求のみではなく、環境や社会への貢献、知識や技術、ステークホルダーとの関係性、持続可能な企業経営や価値等についてのお話を伺う事ができました。
横位置の写真も撮影しました。webやロゴや文字が入るデザイン、動画挿入の場合には横位置の写真は使い易いです。
私が撮影で最も好きなジャンルはプロフィールポートレートです。今回も、楽しい(充実した)時間をお客様と共有できる事ができました。
参考:当社のプロフィール撮影専門サイト:profile-portrait.studio
追伸:Y.M様、先日は撮影、お疲れさまでした。また、私の知らない世界の色んな業務のお話、そして、欧州の方と発想の原点や傾向等の興味深い話、自分が知り合いたい人への積極的的、自発的なアプローチ方法等のとてもポジティブなお話を伺う事ができました。有難うございました。