先日、エントリーしました「BTS写真とアウトプット写真」の続きを記載してみます。
今回も極めて実務的なライティングを中心とした内容です。
柔らかい光の中の部屋でくつろいでいる雰囲気を表現してみました。アンブレラやソフトボックス系で天井バウンズと背景を飛ばそうと1×6の細長いソフトボックスで50mm f1.2のレンズを開放で撮影しました。部屋の中もライトも衣装も白くしたので、赤いリップが素敵でした。
夕刻以降の時間帯を設定(撮影は真昼ですが)し、奥行き感のある設定で、髪の毛が柔らかい雰囲気なので、光を当ててみました。モデルが表現力があり、どの角度を向いても撮影できる様に左右からボリューミーな髪の毛を狙ってライトを組みました。メインはビューティーデッシュではにかむを入れて指向性を付け、逆にはグリッドで。これも明るくボケ味のいいレンズで撮影しました。
ダンサーを設定したモデルをクールに凛々しく表現してみました。フレネルスポット1灯にして、スポットの大きさを構図によってコントロールしました。フレネルスポットは人物の影が背後に出るので、撮影位置によって構図の中に影を入れたり入れなかったりバリエーションある画づくりができます。
モノクロっぽくカラーで白黒のコントラストを表現したいというのが依頼者からのオーダーでした。そこで背景をに傘で光を回し白飛びさせ、衣装の色とコントラストをつけてみました。メインは陰影をつけず、美白仕上げにするためにマグナムを天井バウンズさせたところ、髪の毛のディテールも表現できました。
暗い部屋で人形っぽくというオーダーでした。スタジオは白壁ですが、フレネルスポットにバーンドアをつけて、近くから照らし、被写体で露出設定するので背後の白壁を黒く落としました。髪の毛、衣装も黒いので、髪のディテールや衣装のテキスチャーを起こすためにもトップライトのランタンをスポットにして強めにあてました。
緑に中にいる設定というオーダーでした。衣装もテキスチャーがあり、背景もムラでグリーン系に統一しました。この作品は4灯を使用。メインはProBox、後ろから髪の毛のエッジを演出、背景にグリーンのカラージェルを入れ、それにスモールスポットにGOBOで模様をつけて、ムラにしました。
白くはっきりしたライトにして、強い目力を表現し、且つレンズは柔らかめで奥行き感を表現しました。白ビューティーデッシュにディフューザーをつけて柔らかくし、レンズは85mm f1.2を使用しました。
ダークでクールでかっこいいイメージというオーダーだったので、服装に合わせて人物、背景とも陰影をつけました。全身だったので、1x6のソフトボックスにグリッドをつけて指向性を増し、壁に対して斜めから当てて、人物影とグラデーションをミックスさせてみました。ローアングルからの撮影によって被写体の脚も長くなる画づくりをしてみました。
どの場合もそうですが、画づくりをする際に求めるイメージのオーダーを伺った後、モデルの衣装やヘアメイク、そして反応を見た後に、具体的な技術面の設定としては、最初に1)レンズ選びとF値設定、2)スタジオ内でのポジショイング(モデルの立ち位置、撮影位置等)設定、3)メインライト設定、4)サブライト設定の順で行っています。