作品撮りレポート “春の昼下がりの自分時間”

スタジオで作品撮りを行いました。

今回のテーマ設定は “春の昼下がりの自分時間” で、一人の女性が春の午後に自宅で自分と向き合う時間を過ごした様子 (5W1H) を描きました。

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求めるイメージは、気怠さ、アンニュイな世界観で、落ち着く場所/時間帯であり、決して気取らない、そして他人を気にしない自然さです。

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ターゲットイメージが決まると、そこから逆算して、画作りの為の演出や効果を考え、ツール選び、スタイリング等を決めて行き、そしてモデルと撮影者の間で、ストーリーと想いを共有して行きました。
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私はモデルの方に事細かくポーズ、表情、視線等を指示伝達する事を好みません。自発的な方がいい画になるのが分かっているからです。また、撮影者の私が詳細オーダーをすると、自分自身の感性のフレーム内の作品しか撮れないからです。そこは、「モデル × 撮影者」の科学反応を期待したいところです。それが協業であり、私はそこに人生の時間と感性をシェアする面白さと価値を見出します。

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具体的な画作りにを撮影技術的に記載してみると、「春」から連想される柔らかい風合いやイメージを視線に近いボケ味を表現できるTSレンズ(17mm,45mm,90mmの3本)を解放にて使用。そして低めの色温度で日光を連想する黄色味を抜き(タングステン系の環境光をカット)、且つ、脳裏には光の粒のイメージがあり、サブライトにはストロボアクセサリーである Small Spot(Profoto製)にGOBOをつけて、馴染む様にクリア度を調整。「昼下がり」のイメージ作りには柔らかい外光を入れる為に、メインライトに弱い光を演出できる Profoto B1 + ProBox を使用する事によりストロボ光と外光とのバランスを調整。

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これらの技術的な演出の環境下で、「自分時間」を演出する為には、モデルの感情移入による自発的な自然な表情、ポーズ、視線によって作品として世界観の中に溶け込ます事が出来ました。
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最後にRAW現像のパラメータ設定により、刺激の無い風合いをターゲットとして現像していきました。
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今回はモデルの高島詩織さんの素材感、自然さによってしっとりと味のある作品を仕上げる事ができました。
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「詩織さん、お疲れ様でした。楽しい時間、クリエイティブな時間を共有する事が出来ました。ありがとうございました。」

Model:Shiori Takashima
Photographer : Hiroyuki Soda

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