美容専門学校のヘアメイク作品撮り(with BTS shot)

11月下旬から12月中旬にかけて美容専門学校の作品撮りを行い、1000名近い学生達の作品を撮影に立会わせて頂きました。

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スタジオ1Fにあるフォトギャラリーを特設美容スペースにしました。

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毎回、どんな感性、ストーリーに出会えるかが楽しみです。

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学生は普段は学校で美容師になる為の基礎技術をみっちりと学んでいます。音楽やスポーツと同様で、練習すれば、発表の場が必要です。音楽でいう発表会やライブ活動、スポーツでいうと記録会や試合でしょうか。美容師やヘアメイクにとっては、作品撮りはコンテストと並び、クリエイティブな自己表現の場だと思います。

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習得した技術を活用する場として、まずは自分の感性で作品テーマを決めます。そして、モデルキャスティング、スタイリング(衣装や小物集め)、ヘアメイクデザインを設定して行きます。

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そして、現場ではヘアメイクをモデルに施します。この際にモデルの方に自分の作品の世界観や作品を通して「伝えたい事」「表現したい事」を伝えておくと、後の撮影現場ではコンセプトを貫け、自然な表情やポーズの写真が撮りやすくなります。

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作品主は学生自身であり、モデルやカメラマンでは無く、自らが設定した作品テーマをモデルやカメラマンに伝える事が重要です。そして、現場の雰囲気作りとその協力者であるモデルやカメラマンを本気にさせる熱意が作品を大きく左右させると思います。

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これらの一連のワークフローを学生時代から体得できる事は財産になると思います。

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ヘアメイクの完成度や技術は社会に出てからも修行の連続で、どんどん上手くなって行くと思います。しかし、作品撮りのワークフローを体得しているかいないかは徹底的な差があると思います。

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私は仕事柄、美容学校の学生のみならず、プロの美容師やヘアメイクの方々の作品撮りを依頼されることがあります。中には既にサロンワークや現場経験の豊富なプロであっても、撮影の際にコンセプト(作品の世界観やストーリー、作品を通して伝えたい事etc.)をヒアリングしても答えられない方に何度も出会っています。コンセプトって何ですか的なプロの方も実在しています。また、質問しても言葉で返って来ず、スマホでネット上の写真を見せるだけのコピペ系のプロの方とも何度も出会ってきました。(ヘアメイクのみならず、カメラマンでもよく見かけます。利害関係がなければ気になりませんが。)

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学生達にはそんな背骨の無い作品を作るナンチャッテクリエイターになって欲しくないのです。「イメージや想いをカタチにできる」クリエイターになってもらいたいです。よって、ポイントだけは押さえておく様に心がけています。フォトグラファーが作品主の作品では無いので、出しゃばらず、あくまでもオーダーに対して動くスタンスにしています。やりたい事や熱意が伝わると提案したり協業しながら作り込んでいく事ができるのが、この作品撮りの醍醐味です。

同じライティング、同じ背景、同じ表情のヘアカタログとの違いを感じ取って欲しいのです。

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若者の感性に触れる事が出来た数日間でした。

学生の皆様、作品制作は準備段階が大変だったと思います。お疲れ様でした。作品の規模に拘らず、アイデアが浮かばなかったり、悩んだりした事もあったかもしれませんが、そのプロセスを体験する事はとても尊い経験だったと思います。皆様の感性と熱意を感じました。

また、教職員の皆様、ありがとうございました。学生の間にクリエイターとしての基本(=イメージや想いをカタチにしていく発想と具体的なステップ)を経験できるプログラムを取り入れている事はとても素晴らしいと思います。

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SODA PLAZA の美容師、ヘアメイク業界向けの作品撮りプログラム
http://www.beauty-photo.studio

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