最近、自宅の前の廊下で、カナブンが仰向けになって、死んでいる光景を目にする。
転がって、仰向けになると、足をバタバタとするだけで、そのうち力尽き、息を引き取るのだろう。なぜ、あの様に胴体に厚みがあるのだろうか。仰向いてしまうと死活問題。
私が家を出るとき、家のドアの前で、同じコガネムシ科の昆虫が、廊下に仰向けになって、もがいていた。日頃から気になっていたので、起こしてあげた。そして、階段を下まで降り、携帯電話を忘れたのに気付き、再度、階段を駆け上った。すると、そのコガネムシは階段の1段を落ちていて、且つ、さらに、階段のエッジで、もう一段、落ちない様にもがいていた。ここで、また、助けると今後の彼の人生、自活出来ないと思い、2度目は助けるのはやめた。
しかし、気になるので、頑張れ、耐えろと数分見ていた。
そして、たまたま持っていたカメラで撮影を試みた。すると、急にコガネムシはこちらを見て、レンズを通して目が合った。「先ほどは助けてくれてありがとう」と言っていた様な気がした。なぜか私は彼に友情を感じてしまった。