毎年、振袖撮影のピークは10月〜12月頃です。今回は12月に撮影したお嬢様の写真を紹介します。
以前にお姉様の振袖撮影の際に一度、スタジオへお越しになられており、その当時は中学生だったと記憶しております。数年が経過し、今回は逆にお姉様とご家族撮影もさせて頂きました。
最初に前、後、座の全身、半身を昔ながらのトラディショナルな写真館スタイルで撮影を終えました。そして、その後、窓際で撮影しました。ただ、12月夕刻の場合、この窓際での撮影は外光を入れて昼のように撮影するのは不可能に近いです。外は殆ど真っ暗ですが、外にストロボを仕掛けて白々しい光での撮影はせずに、明るいレンズで微妙なライティングで工夫して、全体が明るい雰囲気の写真を撮る事ができました。お嬢様の二十歳の想いが伝わる写真です。
次に白ホリ(スタジオの白い壁)を背景に逆光で撮影しました。逆光と言っても光に向かってストロボを照らしていないので、見ていて疲れる逆光にはならずに、光の芯を作らない様にアンブレラの壁反射の光で撮影しました。写真全体の雰囲気とお嬢様の表情も一致して、柔らかい素敵な写真になりました。
私のスタジオは白壁で囲まれており、基本的には記念撮影は明るく撮る様にしておりますが、重厚感あるダークなイメージでも撮影してみました。
白壁もライティング次第で、光にコントラストを付けると黒くなります。ただ、全体の写真の雰囲気は背景の色やライティングでは無く、モデルの表情や視線やポーズと一致させて初めて世界観が伝わると思います。今回はライティング設定毎にお嬢様に求める雰囲気を伝えながら撮影を行い、見事に応えてくださいました。
お洒落なファーも着けて撮影してみました。
ライティングのテストをする際に、本番前の一瞬の時間帯があります。「本番では無いので楽にしておいて下さい」と言った時に被写体になった方は最高に自然で自分らしい表情をする事が多いです。このお嬢様の場合、ご家族に向けてのリラックスした表情と自分らしい最高にオリジナルなポーズをして頂きました。
このシーンでは不思議なボケ味のシフトレンズを使用しました。全て手動のフォーカスで、特殊なレンズで撮影難度は高い癖のあるレンズですが、決まるとこの写真の様にピントとボケが不思議に1枚の写真の中で調和、共存します。特殊といいましたが、私の中では一番、人の視線に近く映るレンズだと思います。人が相手の目を見ている時は着物はボケているのが普通であり、頭から足先までの全てにピントが合っているカタログ的な商業写真の方が有り得ないと思っています。
「T様、お姉様に引き続き、当スタジオにご用命頂き、ありがとうございました。また、ブログ掲載に承諾頂き、ありがとうございました。まだまだ、大変な時期が続きますが、楽しい成人式をお過ごし下さい。」
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SODA PLAZA の振袖撮影:https://www.sodaplaza.com
成人式当日、後撮りにも対応しております。