ブエノスアイレスからタンゴ留学を終え、帰国したばかりのタンゴダンサーのプロモーション撮影を行った。Makikoさんは4年位前に数回撮影をしたことがあり、最近は音信不通になっていた。その後、風の噂でブエノスアイレスに行っていると聞いていた。
タンゴはアルゼンチンの入り口であるブエノスアイレスにやってくるイタリア人を中心としたヨーロッパ移民の間で、19世紀後半から踊られていたペアダンス。治安の悪い時代には親が娘を夜に外出させず、男性同士で踊っていたそう。その後、娼婦と踊る様になり、そして現在の様に男女がペアで踊る様になった。一方では、ヨーロッパではコンチネンタルタンゴといい、社交界のダンスとして発展して行った。
各々のダンスには各々の歴史がある。タンゴの歌詞は決して明るいものではなく、移民が新天地にやってきて、大陸(欧州)の祖国に向かって成功するまで帰れない、昔は良かったと嘆く内容のものが多い。
日本の明るいガラス張りのスタジオでフォームやステップから入るアプローチではなかなか、タンゴのコラソンを知ることができない。前置きが長くなったが、言いたかったことは、Makikoさんがブエノスアイレスで寝起きし、La BocaやSan Telmoという今でも昔のままの建物や石畳のある地域のシャビーなバーの空気に触れ、タンゴの修行をしていたことはすばらしい財産だと思う。タンゴのコラソンを知る唯一の方法かも知れない。是非、日本の生徒さん達にダンスのステップのみならず、タンゴのコラソンを伝えて頂くと、素敵だと思う。
撮影は、ポージングスタイルよりも感情移入しての流れのあるアプローチで進めて行った。
最近の私のブログには珍しく、少し多めに写真をアップしてみる。
Tango PlanetのMakikoさんと佐藤さんのペアを応援しよう!