お受験用の写真撮影も毎年、ちょうど秋口くらいから増えてくる。「お」受験写真というのは、そのニュアンスから幼稚園や小学校の入学関連を指すのだろう。それ以上の年代となると、単に「証明写真」と呼ぶのだろうか。よって、単純に「見合写真」と「お見合い写真」の違いではなさそう。お受験写真の場合は、本人のみならず、ご家族写真も要提出の場合が多い。
各学校、学園とも選考基準は様々な観点を持つのだろう。面接は行うにもかかわらず、家族写真が必要な理由は何だろう。それも、入学後の記録用ではなく、選考時期に提出の必要がある。私が推測するには、家族全員が明るく、楽しい雰囲気なのかというファンダメンタルな教育環境をみる為だろう。また、写真撮影という非日常的なイベントで、その主旨や状況を子供が理解して、適切な姿勢や表情で写ることができるのかも見ているのだろうか。
ご家族の絆、暖かさ、明るさ、知性、品性という、人工的なアクセサリーよりも、最も重要なものを表現することが私の使命だと強く感じる撮影のひとつ。ご家族の幸せや願いに一端ながら貢献できればと毎回、切に思う。
添付の写真はお受験用写真の後、ご本人もリラックスした時に撮影したもの。男の子の元気なエネルギーや魂が素敵だった。成長するにつれて将来に必要なライフスキルを武装して行き、且つ、大人になっても、この素敵なエンジンのまま、突っ走ってもらいたいものだ。邪気のないお子様だった。
子供さんにとってはスタジオは非日常的な空間なのか、喜怒哀楽を短時間に残していって下さった。